何度か本サイトでクレジットカードを利用した節約術について記事を書いてきました。今回はクレジットカードを短期間で多数申し込む、いわゆる多重申込みについてです。
※ 多重申込みを推奨するための記事ではありません ※
多重申込みとは
「よし、さっそくクレカ作ろう。コレとアレと○○と××も、あ、ついでに△△も必要かな」、なんて感じで連続で申し込むとどこかのタイミングで急に審査に通りにくくなります。
「ブラックリスト」とは? の回の記事でも書きましたが、クレジットカードやローンカード(つまり無担保ローン)を短期間に多数申し込むと、審査する側はどう思うでしょうか? 知人・友人に誰彼かまわず借金を申し込んでいる人がいたら、あなたはきっとその人と関わりたくないと思うでしょう。それと同じで、資金繰りに困り金策に奔走している、つまり貸しても返してくれるか怪しい人と思われます。
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多重申込み=「信用情報機関に、ごく短期間に大量の申込情報が登録されている状態」とここでは定義しておきます。
という事で、基本的に多重申込みはあまりおススメできません。しかしながら、世の中には多重申込みが大好きなクレジットカードマニアが少なからずいます。そのうち私もその一人になりそうな…。
多重申込みの基準
実ははっきりした基準はありません。ネットでも様々な憶測や経験に基づく基準らしきものが散見されます。
- 半年に3枚以上
- 半年に6枚以上
- 半年に10枚以上
- 月に3枚以上
色々言われていますが、まず信用情報機関、CICとJICCには約半年間にわたり申込履歴が保持されます。様々なカード会社が閲覧可能な履歴として、「半年に○○枚」というのは意識するべきポイントになると考えます。
逆に言えばCICやJICC参照が発生しないであろうケースはカウントしなくても良い場合がありそうです。ワタクシ個人の例で言えば、AMEXグリーンからゴールドへのインビテーションをもらって切替えた際にはAMEXはCICを参照していませんでした。
多重申込みだと審査は厳しくなる?
厳しくなる傾向アリ、とはっきり申し上げておきます。
ただし例外的に、既存会員の多重申込みに寛容なカード会社、MUFGカードとJCBについては、半年に6枚以上の申込をしている人に対してもカードが新規発行されるケースが多々見られます。また、クレディセゾンも比較的ですが既存会員の多重申込みには寛容な点があるようです。逆にDCカードは多重に厳しいようですね。この点はカード会社の方針によります。
また、会員獲得のためのキャンペーン中についても同様で、会員獲得数の目標達成のため、やや審査が緩めになる傾向があるようです。
多重申込みでもカードが欲しい!どうすれば?
以下の点に注意するだけで審査に通りやすくなります。一部主観も入っていますが。
信用情報をクリアに
CICやJICCに大量の申込履歴が残った状態での新規申し込みは慎みましょう。審査落ちを繰り返すと信用情報は半年で消えるにしても、カード会社側のデータベースにはしっかり残り続けます。保持期限が法で定められていないため、恐らく半永久的に残ります。短期で同じ会社のカードに申し込み続けても心証が悪くなるだけです。
また、支払い遅延など、CICにAやPマークが載った状態での申込も止めておくべきです。最長2年待って遅延情報が押し出されるのを待つべきです。
一気に申し込み過ぎない
3枚の申込でも、毎月1枚ずつ > 10日に一度、1枚ずつ > 同じ週に3枚申込み、では全く心証が変わってきます。毎月1枚ずつ、程度であれば多重と受け取られない場合もありますので、優先度の高い(必ず欲しい)カードは初期段階で申し込みましょう。
審査落ちしたら、以後6ヶ月間申し込まない
これも何度も凸っても心証を悪くするという事になります。目安にしかなりませんが、CICとJICCから申し込み履歴が消える6か月を目途とすると良いと思います。
多くても半年間で6~8枚程度まで
2chの多重申込みスレなどを見ても、当人の属性などにもよりますが、8枚を超えたあたりから審査落ちが出始める様です。会社によって多重に厳しいところとそうでないところもあるので、はっきり8枚以下にしておけ、と断言も出来ません。目安程度に。
申込み時には、キャッシング枠の希望をゼロ円にする
これは審査を通すのに非常に有効です。キャッシング枠を付けて申し込むと明らかに厳しくなる傾向が見えます。
保有カードのキャッシング枠は基本的に全てゼロ円に
どうしても必要でない場合を除いて、既存カードのキャッシング枠をゼロにしておくのは審査を通しやすくするのに有効です。キャッシング枠が多数ある場合、お金に困っていると見られる原因になります。また、一定額以上のキャッシング枠付与には収入証明の提出なども必要になります。
※ポイントサイト経由の申込で、ポイント付与条件としてキャッシング枠の設定が必要な場合は条件を満たす最低額を希望枠として申請し、ポイント付与後はゼロ円にしましょう。ルールの範囲内でのテクニックだと理解しています。
(疑問あり)ポイントサイト経由で申し込まない
前段と矛盾するところもありますが、ポイントサイト経由だとカード会社はポイントサイト側にお金を払うことになるため、もしかすると審査に影響するのかも?
しかし、ポイントサイトやアフィリエイトサイトへ掲載してでも会員が欲しい、というカード会社側の事情もあるはずですし、たいてい何がしかのキャンペーン中でもあるはずなので、そこまで気にする必要はないのかも知れません。
ただし、ポイント目当ての短期解約を繰り返したりするとそれはそれで以後そのカード会社の審査に響くようになるため自重しましょう。
以上、今回はクレジットカード多重申込みの基本についてお話ししました。次は多重申込みの実例を拾ってきて解説したいと思います。
多重申込みはお勧めできないんですが、カードフェイスがカッコよかったりすると欲しくなる時ありますよね…。私も日々葛藤しております。