せっかく日本に来たからには、そうだ京都行こう!と思い立ちいざ京都に来てみたらクレジットカードが使えない!ふざけんな!という外国人観光客の不満が溜まりつつあるようです。ライブドアニュースに、こんなRecord Chinaの記事が紹介されていました。
確かに、筆者も昨年京都に行った際にクレジットカードが使えるはずのタクシーでやんわりとクレジットカード決済を拒否されたことがあり、非常に嫌な思いをしたのをよく覚えています。外国人観光客が年々増えている中であまりに酷いと思いましたが、この記事を読んでそれを思い出してしまいました。
京都はクレジットカードが使えないことが未だに多い
まず、Record Chinaの記事を紹介しているライブドアニュースの記事を引用します。日本は未だにカード使用不可能の店が多い、京都は特に古い都市だから仕方ない、などと言われており、やはり外国人から見ても日本はクレジットカードが使えない場合が多いと思われているようですね。
訪日韓国人が京都の伝統に不満 なぜクレジットカードが使えない
「片田舎の駅や京都の町の店ならいざ知らず、京都駅の構内の店でカードが使えないとはとても驚いた。いくらカード使用が盛んでない国だとしても、外国人も多い京都駅、しかもスーパーみたいに店がそろった場所で、これはあんまりだと思わないか?」と不満をぶちまけた投稿者に、他のネットユーザーからはなだめるようなコメントが寄せられている。
「世界中で韓国ほどクレジットカードが通じる国はない」と説明するものや、「日本はカードを使えない店が多いよ。東京にだってよくある」「日本の店ではよくNO CREDIT CARDという表示を見掛けるよね」「日本ではマクドナルドだってカード決済できるようになったのは最近の話なんだ」と日本の状況を紹介する声などだ。
また、「日本に行った時は、カードはコンビニやデパートだけで使うものと思った方がいい」「日本では両替をたくさんして、小銭用の財布も持つのが必須だよ。ローマではローマの法に従わなきゃ」と教え諭すようなコメントも。
その他、日本の都市による違いを挙げ「東京と比べると、大阪の方がカードを使える店が多いと思う」「京都は古都だからカードを受け付けないんだ。それを伝統だと思っているのかも」との指摘もあった。(翻訳・編集/吉金)
引用 : ライブドアニュース
URL : http://news.livedoor.com/article/detail/13574010/
外国人観光客が多い=国際都市でクレジットカードが使えないのは非常に損してる!
この記事を読んで、日本の習慣に合わせればいいでしょ、と思う方もいるかもしれませんが、私の意見はこの記事の元ネタを投稿した韓国人観光客と同意見です。いいかげん国際観光都市になっているのだし、クレジットカード自体使えて当たり前じゃないでしょうか? ましてや日本有数の国際観光都市である京都の玄関口である京都駅内の売店でクレジットカード決済ができないなど言語道断であると思います。
外国人観光客にとって、いちいち現地通貨に両替しなくても決済ができるという点で、クレジットカードを使用できると非常に便利です。自分が海外旅行にいったとき、現地通貨の残量を気にしながらお土産を買ったりするのって嫌じゃないですか? 海外でクレジットカードを利用するのが怖いという方も多いかも知れませんが、今どきはICチップ対応のカードリーダを用意しているお店であればまず不正利用は起きません。(海外からの観光客基準で) 現地通貨決済に拘っていると実はかなり顧客を得る機会を逸しているのではないかと思います。そりゃカード決済手数料払わなきゃいけませんが、どうせその分価格に転嫁されるわけですし…。
実際、クレジットカードを利用できないシーンは京都で多々遭遇します。
- 寺社仏閣の拝観料
- 市内を走るバス
- 一部タクシー
- 件の記事の様な一部駅内の売店
京都で遭遇するクレカ利用不可能なシーン
寺社仏閣の拝観料
宗教法人だから、営利団体ではないからかもしれませんが、お寺や神社の拝観料でクレジットカード決済可能なところはまずありません。神様や仏様への敬いの気持ちを支払う際に、ツケ払いにするのはけしからん!という意味合いもあるのかも知れませんが、海外から観光に来てくれる外国人にとっては現地通貨を用意しておく必要があり、甚だ不便だと思われます。
寺社仏閣拝観料の共通プリペイドカードか何かを作って後払いではない、ということにしようにも、そのプリペイドカードを作るインフラ (カードリーダなど) 整備の費用をだれが負担するのか、というので宗派も違いますしきっと揉めるんでしょうね…。
市内を走るバス
京都市内は地下鉄があまり走っていないため必然的に車での移動が増えます。タクシー使いまくる余裕のある方は別として、多くの方はバスを利用しているものと思われます。一日乗車券などの存在を知らずにバスに乗ろうとして都度現地通貨での支払いを要求されるのもまたストレスでしょう。
一部タクシー
最近はかなりのタクシーが、カード決済OKの目印として外から見える場所に、VISA、Master、JCB、Amexなどの国際ブランドのロゴのシールを張り付けている事が多いです。にもかかわらず、乗車時にクレジットカード決済OKと言っていたにも関わらず、決済時に「現金ありませんか?」、「カードリーダーの用意に時間がかかる」「カードリーダーの使い方が分からない」などの理由で現金決済を要求されたことがあります。
家族旅行中だったということもあり嫌な気持ちになりたくなかったため現金で支払いましたが、加盟店やタクシー会社に連絡しておけば良かったかな、と今でも思っています。根に持つ性格ですね、我ながら。
一部駅内の売店
京都駅内の売店は流石に全てカード利用OKだと思っていたのですが、今回の記事から未だカード利用NGなお店があるのだと気付きました。そういや京都駅新幹線ホームの駅弁などを売っている売店とか、未だに現金と交通系電子マネーしか使えませんね!!(京都に限らずJR東海と東日本は皆そうかも)
外国人観光客の玄関口たる主要駅で流石にこれは酷いんじゃないでしょうか。現地通貨を持たずに決済できるってのは、言葉が通じない海外では非常に大きなメリットです。
特に日本人は全体的に英語を話せる人が未だ少ないです。特にお年を召した方で英語の話者はかなり少ないと言って良いでしょう。そんなところに観光に来てくれるのにクレジットカードを使えないってのはいかがなものか。そもそも貴方たちも観光で飯食ってるわけだよね? と感じざるを得ない。やる気がないというか改善の意志が感じられないというか…。
駅内の売店は軒並みSuicaで決済できるはずなのですが、Suica自体が発行時にデポジットを要求したり、そもそも発行時に日本円による現金払いでしか発行できなかったり、一部クレジットカードへ紐づけされたSuica以外クレジットカードによるチャージが出来なかったりと、外国人にやさしいとは言い難い仕様です。この辺りを改善していかないと今回の引用記事の様な不満を持つ外国人観光客は減らないのではないでしょうか。一応、オモテナシとか言ってるんだし真面目に検討してあげていいと思うんですけどね。
カード手数料上乗せ価格になるから値上げされる口実になるかもしれないのですが、そもそもSuica対応にしている時点で多少の手数料を払っているわけですよね。もしかしてJRなどからSuica決済を誘導してクレジットカードで支払いをさせるな、とか言われちゃってるんでしょうか?
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参考 : 中国のクレジットカード事情
仕事柄たまに中国へ出張したり日本へ来た中国人と話をすることもありますが、現在の中国ではもはやほとんど現金を持ち歩く必要もないようで、決済のかなりの割合がクレジットカードや電子マネーによる決済の様です。先日話をした中国の若者は、「俺そろそろ4か月現金おろしてないや。日本は何でこんなにクレジットカード使えない店が多いんだい?」と聞かれてしまいました。彼の会社の社員食堂はすべて電子マネー決済だそうで、中国にいる間、特に平日は全く現金を触らずに生活しているとか。日本とは大違いですね。
考えられる理由としては、日本人の未だに現金決済へ信仰じみた執着があること、中国と異なり偽札が出回る数量や回数が少ない事などがあると思われます。一概にこの点で日本が遅れているとは言えませんが、かなりの温度差があることは間違いありません。
おわりに
今すぐどうこうしろ、と言っても難しいかも知れませんが、2020年に訪日観光客が激増するであろうこと、そのリピーターによる再度の来店を強く期待しているならば外国人向けにクレジットカード決済を開放しない限り、観光客の増加も頭打ちが近いんじゃないでしょうか。
最近は寺社仏閣の中にもクレジットカードを自ら発行したり、お賽銭がEdyで支払えたりする寺社仏閣が出てきています。こうした流れに乗って京都もクレジットカード社会になると観光客がもっと増えるんじゃないかな、と。