Apple PayのAndroid版とも言うべきGoogle Pay (グーグルペイ)。5月29日、NTTドコモからGoogle PayがiDへ対応した旨のニュースが発表されました。
QUICPAYやiD、その他電子マネーにも幅広く対応するApple Payと比較すると対応する電子マネーも少なく、使い勝手の悪さが目立っていましたが、その差が徐々に埋まり始めたようです。
これまでスマホ決済で不便さを感じていたAndroidユーザの方には朗報です。
今回はGoogle Payとは?という基本的な部分から、Google Payの使い方、Apple Payとの違いについても解説します。
Google Pay (グーグルペイ) とは
Google Pay (グーグルペイ) は簡単に言えば、お持ちのAndroidスマートフォン(FeLiCa対応)にクレジットカードや電子マネー情報を登録し、クレジットカードや電子マネーカードの代わりにスマートフォンを使って決済を行うサービスです。
Apple PayのAndroid版と理解していただければOKです。
Google PayやApple Payのメリット
- 複数のクレジットカードや電子マネーをスマホにひとまとめに出来る
- クレジットカード番号やセキュリティコードを盗まれる心配がない
- サインレスでサクサク決済できる
- QRコード決済と比較すると高いセキュリティ性がある
Google PayやApple Payのメリットとしては上に挙げたとおりです。クレジットカード番号とCVC (セキュリティコード) を高解像度カメラで盗み取ることで悪意のある第三者が不正にクレジットカードを使用するという事例も報告されています。コンタクトレス決済技術を使用したモバイル決済であればその心配もありません。
また、複数のクレジットカードや電子マネーを一台のスマホにまとめてサクサクとサインレスで決済できるのも一度使うと手放せなくなる人が多い理由のひとつですね。
Google Payの歴史
黒船の襲来と言われたApple Payのサービス開始が2016年10月25日でした。そこから遅れる事約2か月、Android Pay (アンドロイドペイ) の名で開始されたサービスが現在のGoogle Payの原型です。
- 2016年10月25日 … Apple Payサービス開始
- 2016年12月13日 … Android Payサービス開始 (楽天Edyのみ対応)
- 2017年4月20日 … Android Pay、nanacoに対応
- 2018年2月21日 … Android Pay、Google Payへ統合
- 2018年5月24日 … Google Pay、SuicaとWAONに対応
- 2018年10月9日 … Google Pay、QUICPayに対応
- 2019年5月29日 … Google Pay、iDに対応 (New!)
Apple Payと何が違うの?
Apple PayのGoogle版とも言えるGoogle Payですが、後発なだけあり利点もあります。その反面Apple Payに及ばない面も多々あり、現在のところはApple Payに分がありそうです。
○ ポイントカードも登録可能
まだまだ種類は少ないですが、共通ポイントプログラムのポイントカードもまとめて登録できるのは大きなアドバンテージです。Apple Payでは対応していません。
スマホに登録可能なポイントカードも増えてはいますが、現状は個々のポイントプログラムごとにアプリをダウンロードして登録するのが主流で、はっきり言ってアプリの管理が面倒です。それを一括登録可能にしてくれるのは非常にありがたい話。
企業間の提携の関係上簡単ではないと思いますが、Pontaポイントカードや楽天ポイントカード機能も是非入れて欲しいところです。
また、マツキヨやヨドバシカメラなど大手量販店ポイントカード機能も持たせてくれるともっと使い勝手が良くなりそうです。
○ 対応電子マネーが多い
Apple PayがSuicaのみの対応であるのと比較すると、Google Payは幅広く電子マネーに対応しています。電子マネーのリアルカードを多く持ち歩いている方はこれらをひとまとめに出来るのもGoogle Payならではの魅力と言えるかも知れません。
- 楽天Edy
- Suica
- nanaco
- WAON
✖ 対応クレジットカードが少ない
詳細は後述しますが、対応クレジットカードがかなり少ないです。
- JCB
- JACCS
- ゆめかクレジット
- ライフカード
- 三井住友カード (SMBCデビットのみ)
QUICPayとiDを合わせても直接登録可能なクレジットカードはこれだけしかありません。しかし、KyashをQUICPay用クレジットカードとして登録可能なので、Kyash経由で様々なクレジットカードを登録出来ちゃいます。Kyash決済による2%還元も二重取りできるので正にKyashさまさまです。
Apple PayはKyash非対応なため、お得感はGoogle Payが大きいですね。
反面、Apple Payは日本国内発行クレジットカードの大半に対応しています。Kyashがあれば差がかなり埋まるとはいえ、未だ大きく水をあけられている状況です。
しかしApple PayはiPhone7以降の世代のiPhoneもしくはApple Watchが必須ということもあり、端末の価格がAndroidの2倍以上することもザラ。
スマホにお金をかけたくない人はAndroidユーザの方も多いと思います。そういった方にはKyash経由で手持ちのクレジットカードを使うか、JCB CARD Wをおススメします。
今からはじめるならJCBカードがおススメ
「Google Pay(TM) を使おう!もれなく10%キャッシュバックキャンペーン」と題されたキャンペーンで、利用金額10%キャッシュバックキャンペーンを2019年8月15日まで開催しています。
上限金額5,000円のキャッシュバックを受けられるのはJCBカード限定です。
JCB CARD W
・いつでもどこでもポイント還元率2倍
・18歳~39歳までの方専用カード
・JCB CARD W plus LにはJCB LINDAと同様の女性向けサービス多数付帯
年会費 | ポイント還元 マイル換算 | 審査難易度 | 国際ブランド |
無料 | 0.70%~2.50% | ★★★ | |
最短発行 | 利用限度額 | サービス充実度 | お得度 |
~2週間 | 明記なし 初期与信~100万(?) | ★★ | ★★★★ |
その中でもJCB CARD Wは年会費無料・ポイント2倍・JCBカードの中でも審査が比較的寛容なので、はじめてGoogle Payを使ってみたいAndroidユーザの方にピッタリでしょう。ネックになるのは年齢制限。39歳までの方しか入会できません。40歳以上の方は後述のJCB一般カードをおススメします。
JCB OS 一般カード
年会費 | ポイント還元 マイル換算 | 審査難易度 | 国際ブランド |
1,250円(税別) | 0.35%~2.50% | ★★★ | |
最短発行 | 利用限度額 | サービス充実度 | お得度 |
最短1~3営業日 通常~4週間 ※ 平日11時までに申込、オンライン口座設定で最短翌日 | 明記なし 初期与信~100万(?) | ★★★ | ★★★+ |
年齢的にJCB CARD Wに入会できない方は、こちらの一般カードがおススメです。クレジットカードとしての機能全般を備えており、年会費も低く気軽に入会できます。
QUICPay対応で大半のクレジットカードを網羅
2018年10月以前は、楽天Edy、nanaco、WAON、Suicaといったプリペイド型電子マネーのみの対応だったGoogle Pay。プリペイド型電子マネーは事前にチャージが必要なので、計画的にお金を使える反面、急な支払いのときにチャージ残高が足らずに困ることもあります。
ポストペイ型への対応が待ち望まれていた中、QUICPayに対応しました。以下のクレジットカードまたはチャージカードをGoogle Payに登録すると、QUICPayによる支払いが可能になります。
- Kyash
- LINE Payカード
- JCB発行のクレジットカード
- JACCS発行のクレジットカード
- you me (ゆめかクレジット) 発行のクレジットカード
クレジットカードで使うなら前述の10%還元実施中のJCB CARD WやJACCSのアンドロメダなどがおススメです。
ゆめかクレジット・・、唐突にマイナーなカードが出てきましたが、熊本県近隣のゆめマートやユアーズというスーパーマーケットの提携カードです。正直知らんかった。
なぜこんなマイナーカードがGoogle PayのQUICPay対応一番手に来るのか正直なところかなり謎なのですが、きっと大人の事情があったのだと思います。
Kyashは常時2%オフのバーチャルカード
ひとことで言えばKyashは常時2%還元のVISAプリペイドカード、です。
事前にクレジットカード、ATM、コンビニなどからチャージしておくことでVISAプリペイドカードとして利用可能です。
アプリ型のバーチャルカード、実際のクレジットカード型のリアルカードの二種類があり、いずれも年会費無料、還元率 (キャッシュバック率) は2.00%と良いことずくめ。
いつまでもってくれるか不安にもなる魔法のカードです。
かつてはKyashからSuicaにチャージするだけで2%キャッシュバックされる良い時代もありましたが、2019年2月、ついに終わりを告げました。
それでも2%がおいしいのでKyashが輝く場所はまだまだ沢山あるんですが。
QUICPayに続いてiDに対応したが・・・
2019年5月29日を以てiDにも対応しました!やったー!と思いきや。
現在Google PayでiDに対応しているのは以下のカードのみです。ポイント的においしいのはライフカードです。
- ライフカード
- 三井住友カード (SMBCデビットのみ)
ライフカード
年会費無料カードの中でもサービス充実
・貯まったポイントは各種ポイント、マイルや仮想通貨に交換可能
・年会費は永年無料
・カード不正利用・紛失対応〇
・海外旅行時のホテル・レストラン手配や病気・ケガの対応デスクサービス〇
・審査はかなり寛容な部類。
・入会特典で最大15,000円分のポイントプレゼント!
年会費 | ポイント還元 マイル換算 | 審査難易度 | 国際ブランド |
永年無料 | 0.5%~1.5% ANA 2.5~7.5マイル/1000円 | ★★++ (有料版★+) | |
最短発行 | 利用限度額 | サービス充実度 | お得度 |
最短3営業日 | 10万~200万円 | ★★★★++ | ★★★++ |
年会費無料、審査は比較的緩め、ポイント還元率0.50%のクレジットカードです。dポイントなどの共通ポイントに貯めたポイントを移行できるほか、会員の誕生月にはポイント還元率が1.50%に跳ね上がるのが特徴です。
ライフカード年会費有料版(Ch)
他社でクレジットカードを作れなかった人、申し込む価値アリです。
・年会費5,000円+消費税
・ライフカードの完全独自基準による寛容な審査。
・「審査の通りやすさ」がウリ。
・喪明けからのクレヒス育成に!
・お誕生月はポイント3倍!ポイントは各種ポイント、マイル、仮想通貨に交換可能
・カード不正利用・紛失対応 〇
年会費 | ポイント還元 マイル換算 | 審査難易度 | 国際ブランド |
5,000円+消費税 | 0.5%~1.5% ANA 2.5~7.5マイル/1000円 | ★+ | |
最短発行 | 利用限度額 | サービス充実度 | お得度 |
一週間程度 | 10万~30万円 | ★★★★+ | ★★★++ |
年会費5,000円(+税)と年会費がかかりますが、過去の支払い延滞や強制解約などのためにクレジットカードを持てない方でも個別審査でカードを発行してくれる可能性の高い、審査が不安な方向けのクレジットカードです。モバイル決済してみたいのにクレジットカードが持てない、というお悩みもこれで解消!
iDのメリット
iDを利用するメリットは何といっても加盟店の多さです。QUICPayの数倍の規模の加盟店を擁しているため、iDは使えるけれどQUICPayがNGというお店はまだまだ多く存在します。
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まだまだ発展途上のGoogle Pay
Apple Payとてすべてのクレジットカードに対応しているわけではありませんが、Google Payの数十倍のクレジットカード会社に対応していますので、単純にクレジットカードをモバイル決済に使いたいだけであればApple Payに分があるのは間違いありません。
Google Payはの強みは、以下の三点であると言って良いでしょう。
- 比較的安価なAndroid端末でも使えること
- ポイントカードや電子マネーをまとめられること
- Kyashで2.00%還元をもらえること
今後の対応ポイントカードの充実や、登録可能なクレジットカードの拡充が待たれます。
おわりに
今回は駆け足でしたが、Apple Payの対抗馬として注目されているGoogle Payに関する説明、Google PayのiD対応は内容的にちょっとガッカリだった、やはりApple Payが今は強いというお話でした。
最後まで読んで下さってありがとうございました。