2018年7月2日、Pontaポイントを運営するロイヤリティー マーケティングの公式サイトで、ドラッグストア「トモズ」および系列店全165店でロイヤリティー マーケティングとの提携によりPontaポイントをお買物で貯められるようになる、と報じられました。国内ドラッグストアでのPontaポイントの導入は全国初との事です。
これまでお得なドラッグストアと言えばマツキヨでしたが、これを追い上げる形でトモズがPontaと手を組んだということでしょうか。マツキヨとトモズ、どちらがよりお得に使えるか、という観点からも考えてみたいと思います。
トモズでついにPontaポイント導入、マツキヨとどちらが得か?
2018年8月1日より、トモズの展開する調剤薬局併設ドラッグストアの、「トモズ」、「アメリカンファーマシー」、「カツマタ」およびブランド化粧品専門店の「インクローバー」を合わせた165店でPontaポイントを貯められるようになると報じられました。
基本は200円毎に1ポイントのPontaポイント付与とのことです。また、トモズが従来から提供しているポイントサービスも維持され、トモズとPontaポイントとの二重取りも可能になるとのことです。
トモズのポイントシステム
トモズのポイントカードはクレジットカードではないので、だれでも無料で発行可能です。税込み500円のお買物に対して、1ポイントのポイントバックが行われ、40ポイント貯まると500円分のお買物券として利用可能になります。1ポイントの価値は12.5円です。
最大還元率2.5%ということになりますが、500円毎に1ポイント (端数切捨て) のため、端数でけっこう損します。実質の還元率は2%を割り込むと思って間違いないでしょう。
しかし毎週月曜日の「ポイント2倍デー」に買い物を集中させることで実質の還元率を3%以上に引き上げることが出来ます。
トモズにおけるPontaポイント還元率
こちらは、税込み200円のお買物に対して1ポイントのPontaポイントが付与されます。端数切捨てのため、還元率は最大0.5%ということになります。
一見お得なように見えますが、端数を考慮するとどのぐらいの還元率になるでしょうか。簡単にシミュレーションしてみます。
トモズポイントとPontaポイントの二重取りで実際に得られるポイント還元
(1) 税込み750円のお買物をした場合
- 750円 ÷ 500 = 1余り250円 … トモズポイント1ポイント
- 750円 ÷ 200 = 3余り150円 … Pontaポイント3ポイント
トモズポイントが1ポイント=12.5円相当、Pontaが1ポイント=1円なので、15.5円分の還元になります。
15.5 ÷ 750 = 約2%
理論値では最大2.5+最大0.5=最大3%還元なのですが、実際にはそこまで効率が良くないように見えてしまいますね。
ここでリクルートカードを使って支払うと、100円毎にリクルートポイントが1.2ポイント貯まります。リクルートポイントは1ポイント1円で、Pontaポイントと即時交換可能です。
- 750円 ÷ 100 = 7あまり50円 … Pontaポイント8.4ポイント
15.5+8.4 = 23.9円相当が得られる最大額となり、この時のポイント還元率は約3.2%です。
(2) ポイント2倍デーに税込み1050円の買い物をした場合
- 1050円 ÷ 500 = 2余り50円 … トモズポイント2ポイント x 2倍 = 4ポイント
- 1050円 ÷ 200 = 5余り50円 … Pontaポイント5ポイント
トモズポイントが1ポイント=12.5円相当、Pontaが1ポイント=1円なので、55円分の還元になります。
55 ÷ 1050 = 約5.2%
同様にリクルートカードを使って決済した場合、
- 1050 ÷ 100 = 10余り50円 … Pontaポイント12ポイント
55+12=67円相当が得られる最大額です。この時のポイント還元率は約6.4%です。かなり効率が良くなってきました。因みにポイント2倍デーではなく、リクルートカードを使用しない場合の還元率は2.8%です。
やはり500円で1ポイントのトモズポイントの端数切捨ての影響が非常に大きいです。同じ金額をマツキヨでお買物した場合はどれぐらいになるかを調べてみましょう。
リクルートカード 公式サイト
vs マツキヨ (dカード)
ドラッグストア業界の雄、マツキヨはトモズに先駆けてドコモと提携し、いわゆる共通ポイントであるdポイントを導入しています。
マツキヨでは会員登録してメンバーズカードを発行してもらうことで、お買物100円(税抜き)ごとに1ポイント(1円相当)のポイントが貯まります。また、同様にdカードを提示することで100円(税抜き)=1ポイントが貯まります。
※ トモズと異なり税抜き価格なのが若干のデメリットかも、と思いましたが杞憂に終わりました。
同じ条件で比較してみましょう。
(1) 税込み750円のお買物をした場合
お買物の金額は税抜きで計算する必要があるため、1.08で割って切り上げます。
- 税抜き695円 ÷ 100 = 6余り95円 … マツキヨポイント6ポイント
- 税抜き695円 ÷ 100 = 6余り95円 … dポイント6ポイント (dカード提示)
いずれのポイントも1ポイント=1円相当なので、12円分の還元になります。
12 ÷ 750 = 1.6%
ここでdカードで支払った場合、
- 税込み750円 ÷ 100 = 7余り50円 … dポイント3ポイント x 3倍 = 9ポイント
12 + 9 = 21円相当が得られる最大額となり、この時のポイント還元率は約2.8%です。
還元率はトモズの勝ちです。
(2) ポイント5倍デーに税込み1050円の買い物をした場合
ここでの「税抜き」計算の呪縛が少し…
- 税抜き972円 ÷ 100 = 9余り72円 … マツキヨポイント9ポイント x 5倍 = 45ポイント
- 税抜き972円 ÷ 100 = 9余り72円 … dポイント9ポイント (dカード提示)
いずれのポイントも1ポイント=1円相当なので、54円分の還元になります。
54 ÷ 1050 = 約5.1%
dカードで支払った場合、
- 税込み1050円 ÷ 100 = 10余り50円 … dポイント10ポイント x 3倍 = 30ポイント
54 + 30 = 84円相当が得られる最大額となり、この時のポイント還元率は約8%です。
dカードなしの場合ほぼ同等ですが、dカードを利用した場合に差が付きました。ポイント還元率はマツキヨ & dカード連合の勝ち!
結論 : トモズとマツキヨどっちがお得?
ポイント還元率の観点から考えると、これまではマツキヨが圧倒的にお得だったと言わざるを得ません。しかしトモズも十分に健闘していると思いました。Pontaポイントにリクルートカード、dポイントにdカードを持ってくることでポイント還元が加速するわけですが、これらのクレジットカードを持ってこない場合、ほぼ僅差と言っていいレベルまでトモズが追いつきました。
少なくとも、わざわざ徒歩10分先のマツキヨで買い物するぐらいなら徒歩5分のところにあるトモズで買い物をしていいと思えるレベルになりました。
しかしポイントの利便性という観点から考えると、1ポイント単位で利用可能なマツキヨポイントに分があるかと思います。トモズは40ポイントになるまで使用できないこと、500円単位のポイント付与のため会計時に端数切捨てで無駄が出やすい点で取りこぼしが多く、名目上の最大2.5%還元にはなりにくいです。200円で3円相当などのレートにした方が見た目のポイント還元率が下がっても、トータルの利便性が上がってお得感を出せると思うのですが。
リクルートカード
・nanaco、suica、楽天Edy、Smart ICOCAチャージも1.2%還元!(※.1、※.2)
・還元されたポイントはPontaポイントへ等価交換可能
※.1 … 利用額30,000円/月まで
※.2 … JCBブランドの場合はnanaco(ナナコ)、モバイルSuicaのみ
年会費 | ポイント還元 マイル換算 | 審査難易度 | 国際ブランド |
永年無料 | 1.2%~13% JAL1.2マイル(200円) | ★★++(MUFG) ★★★(JCB) | |
最短発行 | 利用限度額 | サービス充実度 | お得度 |
~2週間 | 10万~100万円 (学生10万円) | ★★++ | ★★★★++ |