今回はCICの個人信用情報の開示に関して、信用情報開示にかかる費用、窓口での信用情報開示の手続き、インターネット開示手続き、郵送開示手続きにそれぞれ必要な事項について説明します。
カードやローンの審査に落ちた場合、個人信用情報に良くないクレジットヒストリー (通称クレヒス) が記載されている可能性があります。また、クレヒスが良くても短期間にカードやローンの申し込みを多数行うと、連続してクレジットカードに申し込んでいる情報が漏れなく個人信用情報に記載されてしまいます。ついには「この人はお金に困っている人なのだ」と思われ、審査に悪影響を及ぼす可能性が高まります。
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CIC情報を開示してみよう!
ということで、自分の情報を開示してみましょう。
手数料は以下の金額です。
- CIC窓口での開示 … 500円
- インターネット上での開示 … 1,000円
- 郵送開示 … 1,000円 + 郵送料
以下、それぞれの開示手続き(どれも簡単ですよ)とメリット・デメリットについて。
CIC窓口での開示
開示手続き … CIC窓口へ行き、タッチパネル式の受付機械に、自分の氏名・生年月日・カードやローン申込に用いた電話番号を入力。氏名・生年月日以外に電話番号が個人を特定する重要な要素としてデータベース内で紐付けされている模様です。必ず、過去に申込の際に申請した電話番号をメモに控えてから窓口に行きましょう。
必要なもの … 本人確認書類・現金500円・往復の交通費。
メリット … 費用が安い。家族バレしない。
デメリット … 大都市にしか窓口がないため地方在住者に優しくない。窓口受付時間が平日10:00-12:00、13:00-16:00と役所より開いている時間が短いため、大都市在住者でも有休を使わないと時間的に厳しい。
窓口所在地 … 東京都(新宿駅・都庁前駅)、北海道(JR札幌駅)、仙台(JR仙台駅)、名古屋(地下鉄舞鶴線・桜通線 丸の内駅)、大阪(JR大阪駅・地下鉄新福島駅・西梅田駅)、岡山(JR岡山駅)、福岡(天神南駅)
見事に大都市のみです。さすが大都会岡山。
所在地詳細はコチラを参照願います。
インターネット上での開示
パソコンおよびスマートフォンからの情報開示が可能です。
開示手続き … 以下のステップで。とても楽チンです。
- CICのサイト(PC開示)で、またはスマホ用サイトで「お手続き前の確認事項」に目を通す
- 手元にクレジットカードを用意
- 指定された電話番号へ電話し、「受付番号」を発行
- CICサイトで氏名・生年月日・住所・電話番号(カード・ローン申込に用いたもの)を入力
- 自分の信用情報が記載されたPDFをダウンロード
必要なもの … 携帯電話or固定電話・クレジットカード(CIC指定のもの)
メリット … 家から開示可能。365日、24時間ならぬ、8:00-21:45まで。また、96時間以内なら再開示可能。
デメリット… 実は家族バレしやすい (情報開示した旨のお知らせハガキが後日届く)。費用が高い (窓口開示の倍額の1,000円)。指定のクレジットカード必須 (※. デビットカード対応を正式表明しました)。
ややお高いですが、インターネット開示のメリットは非常に大きいです。時間を作ってわざわざ窓口に行かなくていいので!
大都市在住者でも窓口開示手数料の500円と往復の交通費を足せば1,000円近くになってしまいますしね。
ただし、開示手数料を支払うのにクレジットカードが必須です。それもCICが指定したクレジットカード会社のもののみ使用可能。
※ 2018/1/13追記 … ひっそりとJCB DEBITとイオン銀行のデビットカードに正式対応
これまではセブン銀行のJCBデビットカードならいける、とか千葉銀行VISAデビットなら…、などと不確定情報が出回ってましたが、CICが今回正式に対応表明したのが以下の二つです。
CIC開示対応デビットカード
これまでCIC開示で使えたデビットカードの報告は以下のとおり
- ちばぎんJCBデビットカード
- セブン銀行JCBデビットカード
開放型でなくJCB提携のデビットカード以外使えないようです。つまり、楽天銀行JCBデビットは使えない、ということに…。残念。
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※ 2018/9/29追記 … イオン銀行JCBデビットは使えない?
情報が錯綜していますが、誤情報を垂れ流しているのは気持ちが良くないので、以下のページにCIC開示に使えるデビットカードについてまとめました。実績に基づく情報からすると、イオン銀行発行のJCBデビットはCIC開示に使えない様です。
[個人信用情報] CICのネット開示に使えるデビットカード・クレジットカードまとめ
今回は2018年9月現在の、個人信用情報CIC (シー・アイ・シー) の開示に使えるデビットカードやクレジットカードに関 ...
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CIC開示対応クレジットカード
これを見ていつも思うのですが…CICの開示を行う方は、適合するクレジットカード持ってない方が多いと思うのですよ。
過去に金融事故を起こしていたり、クレヒスがないまま、例えばクレジットカードを利用したり、携帯電話の割賦購入を行ってこなかったりして社会人として過ごしてきた方が多いと思うんですよね。
上記のカードであれば、エポスカード、イオンカードあたりが比較的審査が寛容である様ですが、それでもスーパーホワイト(金融事故による異動情報が消えてクレヒスが一切ついていない方)は発行見送りになる可能性が高いです。
審査が比較的寛容な、 楽天カード 、マジカルクラブTカード(*.1)などの国内カードや、審査に現在の属性を大きく加味してくれる アメリカン・エキスプレス®・カード (*.2)あたりも取り扱って欲しいですが、色々と大人の事情もあり難しいようです。お役所仕事過ぎて、実際に個人信用情報開示が必要な方のニーズを満たせていないのではないでしょうか。恐らく業務改善などの概念もない実質的なお役所なのでしょうけれど…。
→ CICが正式にデビットカード対応を表明したので、上記の問題が一部解決しました。以前から使えていた様ですが、今回は正式な対応表明です。しかしMyJCB対応JCBデビット以外はインターネット開示に使用できない、対応デビットカードの誤記の可能性など、個人向けの「開示」に対しては力を入れていると言い難い状況が続いています。
開示に使用可能なデビットカード、クレジットカードについての2018年9月現在の情報を以下のページにまとめています。気になる方は是非読んでみて下さい。
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今回は2018年9月現在の、個人信用情報CIC (シー・アイ・シー) の開示に使えるデビットカードやクレジットカードに関 ...
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(*.1) … 国内カード会社としては審査はやや緩めです。異動情報アリの人にも枠5-10万での発行実績がある様です。ただし取得後の途上与信(会員の信用情報照会)が多く、維持するには真面目に使用することが求められます。換金目的で金券を本カードを用いて大量購入したりしないように。
(*.2) … 外資系カード会社で、外資らしく現在の属性(年収や勤続年数)もかなり重視して見てくれます。ある意味、元ブラックの人が立ち直るための最初の一枚としては有用。本家のアメリカン・エキスプレス以外に、ANA AMEXなどもおススメ。
インターネット開示におススメのクレジットカード
CICが正式対応を表明しているライフカードの中でも、最も入会の敷居が低いクレジットカードです。信用情報に不安があるけれど、郵送開示で家族バレするのも嫌だし、遠方のCIC窓口に開示に行く時間がなかなか取れないし、インターネット開示に使用できるクレジットカードも持っていない、どうすればいいの?という方におススメです。
ライフカード年会費有料版(Ch)
他社でクレジットカードを作れなかった人、申し込む価値アリです。
・年会費5,000円+消費税
・ライフカードの完全独自基準による寛容な審査。
・「審査の通りやすさ」がウリ。
・喪明けからのクレヒス育成に!
・お誕生月はポイント3倍!ポイントは各種ポイント、マイル、仮想通貨に交換可能
・カード不正利用・紛失対応 〇
年会費 | ポイント還元 マイル換算 | 審査難易度 | 国際ブランド |
5,000円+消費税 | 0.5%~1.5% ANA 2.5~7.5マイル/1000円 | ★+ | |
最短発行 | 利用限度額 | サービス充実度 | お得度 |
一週間程度 | 10万~30万円 | ★★★★+ | ★★★++ |
※ インターネット開示を利用しても、CICから「〇月〇日にネット開示を利用されましたよ」という旨の圧着ハガキが届きます。第三者による開示があった場合に開示対象者に通知するための仕組みです。
郵送開示
一番面倒です…。定額小為替証書をいちいち買いに行ったり、本人確認書類のコピーを用意したりと手間がかかります。重要な個人情報の開示だし、手続きが煩雑になってしまうのは仕方がないのですが。
開示手続き … 以下のステップでどうぞ。
- CICのサイトで開示申込書を作成 (Web上で作成したものを印刷 or 手書き用申請書を印刷)
- 定額小為替証書を郵便局などで購入
- 本人確認書類のコピーを用意
- 申請書と同封して郵送
- じっとして10日ぐらい待てば信用情報の記載された書類が郵送で届きます
必要なもの … 手数料(1,000円分の定額小為替証書)、本人確認書類、封筒と郵送費用、プリンタ or ネットプリント
メリット … 地方在住者や忙しくて窓口に行けない方、適合するクレジットカードを持っていない方でも開示可能。
デメリット … 時間を要する(約10日)。また郵便で来るため家族バレしやすい。
おわりに
今回はCICで個人信用情報を開示するための3つの開示手順について簡単に解説しました。
CIC開示手順は以下の3つから!
- 窓口での開示
- インターネット開示
- 郵送開示
こうして見ると郵送開示の面倒くささが飛びぬけていますね…。
面倒かも知れませんが、どうしても欲しいカードの申込前や、住宅ローン審査に入る前などは、一度CICで自分の個人信用情報を開示しておくことをおススメします。
某白い犬の移動体通信事業者が携帯電話端末の割賦購入について誤った延滞情報をCICに載せ続けていたという事例についての噂もあります。当然ユーザへの通知もなく、一方的に携帯電話会社のミスで信用情報を汚されてしまった様です。カード会社や電話会社のオペレータも人間なので稀にミスはあります。また、自分自身が延滞したつもりがなくても、延滞としてCICに載ってしまっているかも知れません。こうした情報のお陰で、住宅ローンや学資ローンなどの審査に落ちてしまうと、ご自身やご家族の人生に悪い影響が出てしまう、という事になります。
大げさかも知れませんが、今の世において、信用情報が持つ影響力は絶大です。人生の一大イベントの前には、CIC以外にも、JICCやKSC含めて信用情報の開示をおススメします。
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