クレジットカードを利用して、航空系マイルを貯めていつかはタダで海外旅行に行っちゃおう、できればビジネスクラスで…。そんな夢想をしつつ日々クレジットカードで買物や公共料金の支払いをしつつマイルやマイルに交換可能なポイントを貯めこんでいる方は沢山いると思います。かく言う私もその一人です。
しかし、殆どの航空系マイルには有効期限があります。大事なことなのでもう一度。殆どの航空系マイルには有効期限があります。
これをしっかり押さえておかないと、何年たっても必要なマイルが貯まりきらず、よくよく調べてみたら大量のマイルを毎年失効していた、なんて笑えない事態が起きてしまいかねません。今回から不定期にはなりますが、せっかく貯めたマイルを何とかして有効期限を延長するか、出来れば無期限化してしまう方法や、マイル無期限化に役立つクレジットカードについて考察してみたいと思います。
各航空系マイルの有効期限を知る
JAL・ANAマイルのメリット、デメリット
JALとANAは国内航空会社ということもあり、すべて日本語対応。海外旅行に行くにあたりとてもとても心強いサポートが魅力です。しかしながらマイル有効期限が壊滅的に短いという欠点も抱えています。全部使い切られたらつらいのかも知れませんが…。
メリット : 日本語対応が抜群、海外旅行も安心
デメリット : マイル有効期限が短い
JAL・ANAマイルは有効期限が短い
世の中沢山の航空会社があり、その数だけマイルがあります。多くの人が気になるのは日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)のマイルの有効期限でしょう。敵を知り己を知れば百戦危うからず、ということでまず主要な航空会社のマイルの期限を調べてみます。
有効期限 | マイル有効期限延長方法 | |
---|---|---|
JALマイレージバンク | 3年間(36ヵ月後月末) ※順次失効 | なし |
ANA マイレージクラブ | 3年間(36ヵ月後月末) ※順次失効 | なし |
デルタ航空スカイマイル | なし | 不要 |
ユナイテッド航空マイレージプラス | 1年半(利用から18ヵ月後)。 ※マイル加算・減算のたびに有効期限を18ヶ月間延長 | ・マイレージプラス系クレジットカード利用 ・ユナイテッド or スターアライアンス系航空利用 ・マイレージプラス・パートナー利用 ・特典との交換 ・マイル購入 |
JALとANAは国内航空会社ということもあり、すべて日本語対応。海外旅行に行くにあたりとてもとても心強いサポートが魅力です。しかし人気のANAマイレージクラブ、JALマイレージバンクがそれぞれ3年後に失効 (順次失効) と、かなり厳しい状況になっています。マイル加算による延命が行われません。そのためこれらのマイルでは3年以内に(実質、旅行に行く準備期間を考えるともう3か月ぐらい早く)必要なマイルを貯め終える必要があるわけです。
マイルを他のポイントなどに交換して何とか延命できないか、というのも調べてみましょう。
有効期限 | 交換後の延命方法 | |
---|---|---|
JALマイレージバンク | 3年間(36ヵ月後月末) ※順次失効 | ・特典航空券に交換後、搭乗日を変更 ※有効期限:特典航空券発行日から1年後 ・JALクーポンに交換 : 10,000マイル=12,000円相当 ※有効期限:引換申込日の翌月から13ヵ月後の月末 ・eJALポイントに交換10,000マイル=15,000円相当 有効期限:交換日一年後の同月末。追加交換のたびに有効期限更 |
ANAマイレージクラブ | 3年間(36ヵ月後月末) ※順次失効 | ・特典航空券に交換後、搭乗日を変更 ※有効期限:国内線/国際線 : 特典航空券発行日から90日間/1年間 (マイル割引が適用された特典航空券は対象外) ・「ANAご利用券(クーポン)」に交換 : 12,000マイル=15,000円相当 有効期限:12ヵ月目の末日 ・「ANA SKYコイン」に交換 : 12,000マイル=15,000円相当 有効期限:12ヵ月目の末日 |
デルタ航空スカイマイル | なし | 不要 |
ユナイテッド航空マイレージプラス | 1年半(利用から18ヵ月後)。 ※マイル加算・減算のたびに有効期限を18ヶ月間延長 | 不要 |
航空券への交換などのアクロバティックな手法を除外して考えてみると、JAL、ANAともに3年で有効期限を迎えてしまいます。
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eJALポイントやANAスカイコインのデメリット
JALマイル延命策、eJALポイント
10,000マイルを15,000 eJALポイントに交換可能です。eJALポイントは1ポイント=1円なので、公式に1JALマイル=1.5円であると認めていることになります。少しずつ交換していくことで有効期限を何度も伸ばせるのは大きなメリットです。しかし、1マイル=1.5円の固定レートになってしまうのが大きなデメリットでもあります…。
- eJALポイント = 有効期限1年 (加算・減算のたびに有効期限延長)
- 1ポイント = 1円の価値
- 1マイル = eJALポイント 1.5P固定
eJALポイントのメリット
- 定期的に交換することで有効期限を無期限に延ばせる
eJALポイントのデメリット
- 1マイル = 1.5円固定レートになってしまう
例1) 東京(羽田)~札幌(新千歳)間の往復で必要なマイルは12,000マイル(ローシーズン)です。
- 先得で予約 : 往復31,580円 … 31,580÷12,000 = 1マイルあたり2.6円
- 直前に予約 : 往復75,580円 … 82,780÷12,000 = 1マイルあたり6.9円!
例2) 東京~NY間(エコノミークラス)の往復で必要なマイルは50,000マイルです。
- Economy Saverで予約 : 往復106,000円 … 1マイルあたり2.3円
- 直前にエコノミー予約 : 往復189,000円 … 1マイルあたり3.78円
例3) 東京~NY間(ビジネスクラス)の往復で必要なマイルは100,000マイルです。
- 直前で予約 : 往復730,840円 … 1マイルあたり7.3円
※ 上に挙げたのは一般的な例です。極端な例では1マイルあたりの価値が30円を超える場合があります。
結論としては、eJALポイントに交換することなく、JALマイルの内に使う方がお得、ということになります。
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ANAマイル延命策、ANA SKYコイン
12,000マイルを15,000 コインに交換可能です。JAL同様に1コイン = 1円なので、公式に1ANAマイル=1.25円であると認めているようなものですね。JALに比べてANAマイルは付与される機会や量が多いというメリットもある分、有効期限に関するデメリットもあります。
- ANA SKYコイン = 有効期限1年
- 1ポイント = 1円の価値
- 1マイル = ANA SKYコイン 1.25P 固定
ANA SKYコインのメリット
- ない
ANA SKYコインのデメリット
- 1マイル = 1.25円固定レートになってしまう
JALと同様に、ANAもやはり1マイルあたりの価値は2円~8円程度まで上がります。eJALポイントと比べるとANA SKYコインはかなり厳しい事になります。有効期限1年固定はきつい…。
結論としては、やはりANAマイルの内に使い切る方が圧倒的にお得、ということに。
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JALマイルやANAマイルは3年以内に貯め終わらないと貯める意味がない?
このデメリットを救ってくれる有難いクレジットカードが世の中にはいくつか出回っています。その中でも特におすすめなのが、スターウッド・プリファードゲスト・アメリカン・エキスプレス・カード。年会費31,000円の、お世辞にも年会費の安いカードではありませんが、年会費も付帯特典でほぼ元が取れてしまい、何より事実上無期限でJAL、ANA両方のマイルを貯め続けられるという奇跡のカード。
次回以降、このカードの魅力について書いていきたいと思います。
有効期限を気にせず気楽にマイルを貯めたい人は、デルタスカイマイルやユナイテッドマイレージプラスを貯めるのも手
時折有効期限を気にしつつ、無理にクレジットカードで買い物をしてマイルを貯めるより、何も気にせずのんびりマイルを貯め続けて5年~に一度海外旅行行ければいいや!という方にはスカイマイルやマイレージプラスも候補に入ってきます。しかし外資系航空会社ということから、日本語による対応が今一つなこともあり、英語が全くできない人にはやや厳しい面があります。逆に言えば、英会話が苦にならない人にはこっちの方がお得かも。
おわりに
いざ見返してみると、やはりマイルを貯め始める前に、メリットとデメリットを比較してからきちんと貯めていくことが大事です。使い切れるか微妙なJALマイルを大量に抱えている自分には身に染みます…。次回以降、航空系マイル、特にJALとANAマイルをどうやって無期限化するか、その方法とコストについて紹介していきたいと思います。