ふるさと納税の返礼品としてAmazonギフト券を出す恐れを知らない自治体、静岡県小山町。しばらく姿を消していましたがどうやら週末限定でふるさと納税サイト「ふるなび」にAmazonギフト券を掲載している模様です。当ブログでも何度か取り上げてきましたが、ふるさと納税の寄付金争奪戦において、過度の返礼品であまりにえげつなく寄付金を集める地方自治体が総務省に槍玉に挙げられており、ブラックリストまで公開されてしまっています。消費者にとっては「お得な自治体リスト」以外の何物でもなさそうですがね・・・。
さて、今回は週末限定と言われている静岡県小山町の目玉の返礼品、Amazonギフト券の紹介です。
週末限定か?返礼率40%超えのAmazonギフト券をもらおう!
Amazonギフト券、返礼品の概要
拡大の一途をたどるふるさと納税による寄付金総額でしたが、ここ2年ほどは特に大手マスコミや一部有識者の間で現在のふるさと納税の在り方について批判的な論調が目立っています。特に税金の流出が激しい、ふるさと納税による寄付誘致を自粛している大都市から不満の声が多く寄せられ、華美な返礼品で寄付を集める一部の自治体へは猛烈な批判が寄せられています。
そして総務省からは「ふるさと納税の寄付金に対する返礼品は額面の30%程度に抑えること」という強い要請が出されました。また、換金性の高い返礼品 (家電・金券・華美な装飾品・楽器など) を控えることも強く要請されています。しかしご存知の方も多いと思いますが、この通達をガン無視する自治体が続出し、今年9月11日、総務省からはかなり強硬な態度で、将来の返礼品・返礼率規制の可能性が示唆されるに至りました。
今回紹介するAmazonギフト券は思い切り「金券」ジャンルに含まれます。この批判的な空気の中、まさかのAmazonギフト券。関係者やふるさと納税マニアが度肝を抜かれないわけがありませんでした。
自民党総裁選を経て、華美な返礼品を餌にしたふるさと納税の寄付金争奪戦の過熱に対して非常に批判的だった野田聖子、前総務相が更迭されました。新総務大臣である石田真敏氏も就任当初の談話においては野田前総務相の方針を引き継ぐ感じの事を言っていましたが、本格的な規制に乗り出す気があるのか今一つ見えない状況です。初入閣、無派閥ということで誰かの意向を強く受けた政策を掲げる事もないかもしれませんが、彼の発言次第で動きが変わってしまう状況であるのは間違いないでしょう。
その機に乗じてということなのか、総務省のお役人様のチェックが入りにくいと思われる土日限定でけしからん万人受けするであろう返礼品を掲載してくれる自治体が出現しました!
「Amazonで静岡地域の特産品を買おう!」・・・ズキュゥゥゥン!
さすが静岡県小山町!並の自治体にできないことを平然とやってのけるッ そこにシビれる!あこがれるゥ!
かなり無理のある謳い文句です。これが許されるなら他のアレもコレも許される気がしますが・・・
総務大臣がッ 泣くまで 返礼品掲載を取り下げないッ!
もうここまでやるならこれぐらい言って欲しい。
ふるさと納税サイト「ふるなび」でAmazonギフト券をもらうにあたって押さえておくポイントは以下のとおりです。
- 返礼率40%
- 最低寄付金額は5万円から (ラインナップは5万、10万、20万、30万、50万、100万、200万)
- クレジットカード決済で寄付金を支払うと、寄付金の1%相当のAmazonギフト券を別途もらえる
- 掲載は恐らく週末限定
Amazonギフト券の返礼品としての魅力
返礼率こそかつて紹介した「近畿日本ツーリスト旅行券」(返礼率50%) などには及びませんが、Amazonギフト券の魅力は数億点を数える品物が分かりやすく検索可能な、Amazonでのネットショッピングで現金の代わりに支払いに使える、という点にあります。
また、その他金券の類の様に換金の手間がかかりません。返礼率こそ若干下がりますが、ネットでふるさと納税を済ませてしまう世代の方々なら、当然Amazonや楽天で買い物をしたことのある方も数多くいらっしゃると思います。そういった客層であれば心を鷲掴みにされちゃいませんか?実店舗にいちいち行かなくても使える金券ということで、アメックスギフト券や三菱UFJニコスギフト券以上に利便性の高い返礼品であると言えるでしょう。また、有効期限も10年とかなり長い部類のため、ゆっくり使うことが出来ます。何か欲しいものが出来た時まで使わずに貯めておいてもいいですね。
- Amazonで現金代わりに使える
- 金券ショップで換金する必要がない
- 実店舗にいちいち行く必要もない
- 有効期限は10年
Amazonギフト券を返礼品としていただく場合のアピールポイントはまさにこれらの点にあると言っても過言ではありません。
ちょっぴり残念なポイントは、5万円未満の少額の寄付金受付のメニューがないことです。最低寄付金額が1万円からだったら、寄付金枠の端数を余らせた方々が殺到しそうなだけに非常に残念。
いつまで続くかはわからない
ふるさと納税に否定的であった総務大臣が交代したとは言え、前総務相の方針を否定したりはしていないため、現総務相の石田氏も恐らく野田聖子前総務省の方針を引き継ぐと思っておいた方が良さそうです。そのためAmazonギフト券も、総務省による本格的な規制が開始されるまでの短い命になる可能性が高いです。
ふるさと納税の枠が余っている方、何をもらっていいのか決めきれない方は、今のうちにAmazonギフト券をもらっておくことをおススメします。
ふるさと納税って何よ?という方のために
ふるさと納税ってそもそも何?という方や、仕組みが今一つ分からない、という方は以下の記事を読んでみて下さい。寄付を行う前に知っておいた方が良い内容をまとめてあります。
ふるさと納税とは
ふるさと納税とは何か
簡単に言えば「ふるさと納税」とは自分が住んでいる自治体以外に寄付を行うことです。「寄付」といっても自分のふところが痛むわけではありませんのでご安心を。
本来は自分が住んでいる (住民票を置いている) 自治体に対して支払う「住民税」や、収入に応じて決まる「所得税」の一部を好きな自治体に寄付することでふるさと納税は行われます。そして寄付を受けた自治体は寄付してくれた人に対して返礼品を送るのが一般的になっています。
寄付したお金は税金の控除でキャッシュバック
先にも書いたとおり、寄付したお金は2,000円を差し引いて、皆さんが毎年支払っている税金から控除されます。実質的なキャッシュバックになります。
例えば、50,000円の寄付を行った場合、48,000円分が所得税と翌年の住民税から差し引かれる形で戻されます。そのため、自ら返礼品を辞退したりしない限りまず損をすることはありません。自己負担2,000円で色々な自治体ならではの返礼品を選べる、ということでネットショッピングの様相を呈しつつもあります。ふるさと納税サイトが色々な自治体の返礼品をアピールして客の取り合いが日々繰り広げられています。
ふるさと納税のメリット
- 寄付することで自治体を応援、お礼の品をもらえる
- 応援したい好きな地域・自治体を選べる
- 寄付した税金の使い道を指定できる
- 複数の地域への寄付が可能
- 寄付したお金は自己負担金2,000円を除いて全額税金で還付
- サラリーマン向けに確定申告不要なワンストップ制度も完備
返礼品に関する問題
返礼品は通常、その地域の地場産品やサービスの無償提供といった形で行われます (総務省の建前上もそうです)。昨今ニュースを騒がせるふるさと納税は、この寄付金欲しさに一部自治体が過剰に豪華な返礼品を提示して寄付を募るという行為に対するもので、賛否両論あるのはご存知の方も多いかもしれません。
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おわりに
今回は、週末限定と言われる静岡県小山町のふるさと納税返礼品、Amazonギフト券についての魅力と、昨今の動向についての紹介記事でした。
- Amazonで現金代わりに使える
- 金券ショップで換金する必要がない
- 実店舗にいちいち行く必要もない
- 有効期限は10年
最後まで読み進めて下さりありがとうございました。