今回は皆様のクレヒスを良好に保ち続けるための秘訣となるポイントについて紹介します。「引き落とし日に残高が足りてりゃいいんでしょ」、と思っている貴方、実はそうでもありません。クレジットカード会社はかなり消費者 (クレジットカード会員) の日々の行動を見ていますよ。この記事を読んでいただければ、日々クレヒスをよりよくするために気を付けるべきNGポイントについてご理解いただけます!
実はNG! 良いクレヒス作りのためには絶対やってはいけない7つのポイント
1. キャッシングを頻繁に利用する
クレジットカードにキャッシング枠も付いていると、海外旅行先などでつい使ってしまいそうになりますが、実はあまりクレヒス的には良い事ではありません。
頻繁に利用したり、高額の残高が常に残った状態でいると、「生活が苦しくて生活費を補填するためにキャッシングをしているのではないか?」、「他に身の丈に合わない借金があって自転車操業になっているのではないか?」といった疑念を抱かれます。
生活費が足らないからキャッシングを利用する = 収入がそもそも足りていないということなので、クレジットカード会社社内での扱いはかなり悪くなります。具体的に言うと、一度の支払遅延で強制解約・一括返済を求められる可能性が上がります。高額のキャッシング残高が残ったままの信用情報はかなりクレジットカード会社に対しての心証が良くないと思った方が良いでしょう。
都市伝説として語られている某〇天カードの「エラコ2」にはこうしたキャッシング常習利用者がかなり含まれているのではないかと思われます。
また、キャッシングする癖が付いてしまうと、返済のために別のクレジットカードやローンカードでキャッシングをするという事態にもつながる場合があります。特にキャッシングリボに手を出してしまうと、利息を払い続けてキャッシング (早い話が借金) の元本が全然減らないと言った最悪のスパイラルに陥りかねません。
他の記事でも書いていますが、高額なキャッシング残高がある場合、クレジットカード新規発行はもちろんのこと、カード更新を断られる場合もあれば各種ローンが組めないといった人生が狂うレベルの結果をもたらしかねません。軽い気持ちで必要のないキャッシングを行う様な事は避けるべきです。
2. 換金性の高いものを頻繁に、大量に購入する
金券・ギフト券の類や新幹線の乗車回数券などといった金券ショップで簡単に換金できてしまうものばかりを目いっぱい買っていると、ショッピング枠の現金化を疑われる場合があります。もちろん、そういった行為はNGなのでクレジットカード会社から疑いの目を向けられている間は良い扱いは受けないでしょう。例えば増枠やアップグレードは見送りになるでしょうし、自ら増枠申請を行ったりするとクレジットカード会社によっては理由を付けて解約に持ち込まれてしまう可能性もあります。
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3. 支払の滞納
言わずもがな、といったところですがクレジットカード代金の支払い滞納はアウトです。これまでのカード会社との関係にもよりますが、要注意会員としてマークされている場合、一発で強制解約の可能性もあります。一般的に優良会員であるとカード会社側に認識されていれば数日程度の遅れでAマーク (支払い遅延) を付けられることはそうそうありませんが、要注意とマークされている場合はその限りではありません。強制解約にならなくてもAマークが1個付くだけで二年間は他社からも良い目で見られませんし更新拒否の原因にもなり得ますので注意!
61日以上の延滞で「異動」を個人信用情報に記載されてしまうと本格的にアウト。他のクレジットカード会社からも延滞の事実が丸見えになるので、本格的にクレジットカードを作れなくなってしまいます。
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4. 自分名義のカードを家族に使わせる
どうしても配偶者の方や自分の親にカードを使わせたい場合は素直に家族カードを発行しましょう。クレジットカードはカード名義人とカード会社間の契約に基づく立替え決済でしかありません。契約外の人が使用した場合、いかなる損失が発生してもカード会社は関知しませんし、クレジットカードを貸して損失を被っても補償してもらえません。勝手に高額な買い物をされてしまっても、カードを貸した人の責任になるのです。
例えば親に自分名義のクレジットカードを貸して、海外旅行先で不正使用されてしまったりしても補償を受けることは難しいでしょう。
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5. クレジットカードの短期解約
クレジットカード入会時にポイントを大量にもらえるキャンペーンも多くありますが、ポイントをもらってハイサヨナラ、を繰り返していると個人信用情報には大量の短期解約の履歴が残ることになります。そもそも入会特典は集客のための広告費の様なもので、最初はカード会社にとってマイナスでも、入会してくれたカード会員が決済を繰り返してくれることでプラスになることを見込んでバラまいているものです。カード会社にもお客を選ぶ権利はあるので、そういったお客には出来れば来て欲しくないですよね。
個人信用情報記載の内容は、クレジットカード会社が閲覧しても他社履歴については社名は見えないと言われているものの、短期で解約しているという事実はハッキリと分かります (履歴は解約から5年間残ります)。そういった履歴がいくつもあると、「ああ、この人はポイント等の入会特典目当てで入会してくれるかも知れないけれど、長く使ってくれないかもな」と判定される場合があります。そう判断されてしまうと新規クレジットカードの入会審査においては不利な要素として働く事があります。
せっかくクレヒスを磨いてきても本命のクレジットカード入会審査に落ちてしまうのは本末転倒。ポイント目当てで入会するなとは言いませんが、短期解約を繰り返すのは避けましょう。
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6. カードデスクへの暴言や度を越した失礼な受け答え
クレジットカード会社との連絡の際に、思い通りにならないことがあってもカードデスクに対して横暴な態度を取るべきではありません。基本的に、「品質向上のため・通話内容の確認のため」という名目でデスクとの会話の内容は録音されています。
あまりに横暴な態度を取ったり暴言を吐いたりしていると、悪質なクレーマーなどの「危険人物」としてマークされてしまい、次回のカード更新を拒否されてしまったりと不利な扱いを受ける可能性があります。
7. 多重申込み
当サイト的にこれを「やってはいけない」に入れるかは判断に迷うところでしたが、クレヒスに対して決してプラスになり得ない行為であるのは間違いないので今回は「やってはいけない」行為に含めています。
ご存知の方も多いと思いますが、一般論として短期間に多数のクレジットカードを申し込むと入会審査に通りにくくなります。もちろん、申込の枚数や「短期間」の定義は各社まちまちですし、楽天カードの様に楽天市場をはじめとする自社サービスの利用状況まで考慮して審査を行う様な独自基準を持っているカード会社であれば尚のことです。
クレジットカードの利用限度額は基本的に申込者の返済能力を考慮して決定されますが、多くのクレジットカード (特に分割・リボ枠付き) を申込むと返済能力を超えた金額を利用されてしまうリスクが高まります。
また、短期に多数のクレジットカードを申込むことから、お金に困っている・借金で首が回らないのでは?という疑念をクレジットカード会社が抱く可能性があります。そのため、あまりに多い枚数を一気に申込んでいる場合、カード会社側としてはリスク回避のために審査で落とさざるを得なくなります。
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上記記事では多重申込みを実験的に行っていますが、各人の属性やこれまでのクレヒスによって多重申込みで受けるデメリットの度合いはかなり異なると思われます。あくまで当サイト管理人の場合はこうだった、という一例として参考にして下さい。
申込情報は約6か月残る
クレジットカード等の申込み情報は個人信用情報 (主にCIC) に約6か月残ります。厳密には、申込月から6月後の初日に履歴が消えます。例えば1月31日に申し込んだクレジットカードの申込み履歴は7月1日を以て抹消されます。
おわりに
今回は昨今の状況も踏まえ、クレヒスを良好に保つために避けるべき7つのポイントについて紹介しました。キャッシュレス化が進んで現金以外の決済手段が増えてはいるものの、やはり主役は「信用力」によって立つクレジットカードであるという現状が当面は続きそうです。良好なクレヒスを保ち続け、プラチナカードやそれ以上のグレードのカードも使いこなしていきたいものですね。